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未来の研究者たちが物理を通じて国際交流を行う舞台があることを知っていますか?

「国際科学オリンピック」という言葉を耳にしたことはありますか?

これは、数学・物理・化学・生物学・地学・情報・地理など、さまざまな分野で世界中の中高生が科学技術に関する知識や問題解決の能力などを競う国際的なコンテストです。

2016年度と2023年度の各分野の国内予選への参加者数は次のようになっています。

 

数学

物理

化学

生物

地学

情報

地理

2016年度

6,697

1,527

3,792

3,469

1,594

1,052

1,078

2023年度

7,502

901

2,884

3,255

1,578

2,508

1,244

そして、全分野の合計は2016年度が19,209人、2023年度が19,872人となっています。

実際にはどんな大会なのか、大学入試などに役立つのだろうかといった疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。

今回は、その中で国際物理オリンピック(IPhO: International Physics Olympiad)について、その魅力と挑戦する価値をご紹介します。

 

国際物理オリンピックは、世界各国の高校生が理論と実験の両面で競い合う物理の世界大会です。

1967年にチェコスロバキアで初めて開催されて以来、半世紀以上の歴史を誇ります。

日本は2006年に初めて参加し、現在では毎年5人の代表が選ばれています。

大会は「理論試験(理論物理の問題を3題程度)」と「実験試験(実験計画とデータ解析)」の2本立てになっています。

出題レベルは大学初年度~それ以上で、高校範囲を大きく超える深い思考力と発想力が問われるのが特徴です。

 

「国際大会」と聞くと遠い世界の話のように思えますが、日本では中高生なら誰でも挑戦できる仕組みになっています。

まずは毎年夏に行われる「物理チャレンジ」に参加します。

これは国内予選にあたり、成績上位者は秋・冬の合宿に参加して過去問演習などを行います。また、9月から翌年3月まで毎月理論課題および実験データ解析課題の添削研修も行います。

そして、最終選抜である春合宿を経て国際物理オリンピックの日本代表選手5名が決定します。

 

挑戦することのメリットは大きく3つあり、挑戦すること自体が進路選択や将来に大きなプラスになります。

 

 

① 科学への本物の理解が身につく

問題を解く過程で、物理現象の仕組みを「本質から考える力」が鍛えられます。

これは大学入試や大学での研究にも直結する力です。

② 大学入試での優遇

日本代表や代表選抜試験成績上位者は、一部の大学でAO・推薦入試などの特別枠の対象になります。

・東北大学「科学オリンピック入試」

・筑波大学「国際科学オリンピック特別入試」

・横浜市立大学「科学オリンピック特別選抜」

東京大学の推薦入試では、「数学オリンピックなどの科学オリンピックで顕著な成績をあげたこと」が推薦書類提出の要件として明記されています。

③ 世界とつながる経験

国際大会では、世界中から集まる同世代の仲間と交流できます。

英語でディスカッションし、文化を超えて科学を語り合う経験は、一生の財産になるでしょう。

 

物理オリンピックは、思考力・表現力・協働力など、これからの時代に必要とされる力を総合的に育む場です。

物理オリンピックへの道は決して簡単ではありませんが、参加することで世界を広げる大きなチャンスです。

公式サイトには過去問や模擬問題も公開されているので、まずは気軽に挑戦してみてはいかがでしょうか。

その一歩が、未来の研究者やエンジニアへの道を拓くきっかけになるかもしれません。

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