「エドテック」という言葉をご存じでしょうか?
Education(教育)とTechnology(技術)を組み合わせた言葉で、「教育×テクノロジー」を意味します。
つまり、ICT・AI・VRなどの技術を使って教育をより効率的・効果的に行うことや、その仕組み全体を指すことが多いです。
AIを活用した言語学習ツールはすでに一般化しつつありますが、
この10月にはさらに踏み込んだ「VR+AI+ライブ指導」を融合した新しい学習体験が登場しました。
私自身、教材編集の仕事をしていることもあり、こうした技術が学習者にも教育者にもどう影響するのか、つい考え込んでしまいます。
没入型の新プラットフォーム「IMMERSE」
「IMMERSE」というプラットフォームが今話題になっています。
VR空間に入って実際に会話を行い、AIがその発話内容をリアルタイムで分析し、さらに人間の講師がフォローを入れるという仕組みです。
現在日常生活でVRが浸透しているかというと、やや限定的な活用が多く、中々イメージすることが難しいですよね。
AIの真価であるディープラーニングがより発達すれば、
次にどのような発話をすればが理想かというような提案もできるようになるかもしれない、
と考えると、筆者自身も、より「自分らしさ」を伝たえる機会が減っていくのは無いかと考えてしまいます。
エドテックの進化と現場のリアル
他にも、新たなVR/AI教材や学習プラットフォームとして、AIが発音を採点するだけでなく、
学習者の感情や集中度を分析して、モチベーションが下がったタイミングで声をかけてくれるような試みもあるそうです。
ある試験の平均点や得点の文法傾向をAIで分析することはこれまでにもありましたが、
学習者の視点に立って、より効率の良い学習方法を提案してくれるのは、
変わりゆく教育情勢の中で、子どもたちの歩みの補助になることは間違いなさそうです。
AIと人の共存に必要な視点
こうしたニュースを見るたびに感じるのは、テクノロジーの進化そのものよりも、それを「どう使うか」という視点の重要さだと思います。
AIは確かに便利ですが、最終的に学習者が何を感じ、何を得るかは人の関わり方次第ですよね。
VRやAIが提供する没入的な学びの中に、いかに温かさや人間らしい導きを残せるか。
それがこれからの教材づくりや授業設計の大きなテーマになると思います。
個人的には、AIが作る効率的な学びと、人が生み出す「心に残る学び」の両方を、どう組み合わせるかを考える時代に入ったと感じています。
テクノロジーの恩恵を受けながらも、「教える・学ぶ」という本質を見失わないこと。
それが、これからの語学教育における私たちの課題だと思います。
引用先リンク
Skywork: https://skywork.ai/skypage/en/IMMERSE-AI%3A-A-Deep-Dive-into-the-Future-of-Language-Learning-%282025-Review%29/1976535413827891200
TechLearning: https://www.techlearning.com/news/edtech-show-and-tell-october-2025