かつて英語の勉強と言えば、単語帳を握りしめ、同じ単語をノートに何十回も書きつける姿が当たり前でした。文法は「現在完了=継続・経験・完了・結果」と丸暗記し、リスニングはCDやNHKラジオで耳を慣らす──。こうした方法は基礎力やテストの点数には一定の効果がありますが、筆者自身、実際に「話せるようになった」と実感できるまでには至りませんでした。
「知っている」けれど「使えない」英語
日本の英語教育は長く、文法の正確さ・語彙量・正解選択力を重視してきました。その結果、知識は備わったものの、いざ話そうとすると言葉が出てこない。“あるある”な壁です。
- 使う場面がない
- 発音ミスが怖い
- 自習では正しいか分からない
いま起きている「AI シフト」
対話型AI(ChatGPTなど)、音声解析 AI、個別最適化エンジンの進化により、学習は「一人でこもる時代」から「AI コーチと進める時代」へ移行しつつあります。AIは学習パートナーとして進捗管理・弱点分析・モチベーション維持を支援します。
主な AI ツールと特長
- Duolingo Max– GPT-4搭載のExplain My AnswerとRoleplayで実践会話&解説。2025年現在、日本語UIでも利用可blog.duolingo.comduolingo.fandom.com
- ELSA Speak– 発音・流暢さ・イントネーション等5項目をスコア化し、%表示で改善点を提示elsaspeak.comblog.elsaspeak.com
- ChatGPT等– 英作文の共同執筆、プレゼン原稿の添削、瞬時の質疑応答など「24時間コーチ」として機能researchgate.net
特に、Duolingo Maxは実際に使ってみると、まるでネイティブと会話しているような感覚で、特にRoleplayは臨場感がありました。また、世間一般で日常生活でもよく使用されているChat GPTは、英作文で詰まったとき、すぐに階層で分けられたアイデアを提案してくれるので、的確な助言がもらえて助かりました。
体験型学習のメリット
レストランでの注文シーンをAIで練習した際、間違えを恐れずに何度も試せる安心感があるので、間違えても笑われることがないという点では、積極的に発話できるようになります。
時間的メリット
AI はスマホ内で24時間稼働しているため、寝る前5分、通勤中のわずかな時間でも練習できるので、筆者自身、英語学習が日常の一部になり、劇的に継続しやすくなりました。
ただし AI にも限界
- 複雑なニュアンスや文化背景の説明は不得手
- ハルシネーション(もっともらしい誤情報)に注意
- インプットに偏りすぎると「思考の外注」になる危険性もあるopenai.com
実際に使ってみると、AIには複雑なニュアンスや文化背景の説明は苦手な側面があるように感じました。また、令和7年のデータと謡い、実際は令和元年のデータを弾くなど、ハルシネーション(もっともらしい誤情報)も体験しました。リソースの確認もAI任せにすると、自分の考えが薄まるリスクも感じました。
だからこそ併用が鍵
従来型の基礎練習+AI との対話練習で「知識を使える力」へ昇華させましょう。今こそ、あの頃のやり方だけでなく最新ツールも試す価値があります。私自身、この方法で少しずつ英語を「使える」実感が増えています。新旧両方の学習法をバランスよく取り入れることが、今の英語学習には不可欠だと感じています。